効率的な政府を実現するもう1つの方法は、政党間の競争を活性化することである。
一党独裁政権が長期間継続すると、競争のない独占企業と同じように、非効率な運営が生じやすい。
逆に、政権交代の緊張感が高くなると、政治家も官僚も既得権を優先する政策決定をしなくなるし、
より効率的で、公平な政策を実施する誘因も高くなるだろう。
二大政党間での理念の相違は、もっとも一般的には、大きな政府と小さな政府の選択である。
社会的な公正を重視して、福祉を中心にきめの細かい公共サービスを提供し、
そのための税負担の増大も受け入れる大きな政府か、
あるいは、
公的部門の介入を最小限に抑えて、税負担と公共サービスをできるだけ抑制して、
民間の活力を重視する小さな政府か
の対立軸である。
たとえば、
医療・年金制度で、公的なサービスを充実させるのか、
それとも私的な保険を活用して、公的保険の役割をよりスリムに、また選択の自由を持たせる形に変更するか
の選択である。
放送大学教材 「財政学」 第15章 今後の財政問題 (井堀利宏著) より抜粋
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