クリストファ・コロンブスのアメリカ到達と
ヴァスコ・ダ・ガマのインド航路発見に代表される,いわゆる大航海時代の開幕によって,
ヨーロッパは,自己の両サイドに横たわる広大な未知の世界に海路おもむくことができることを知った。
大航海時代の立役者となったイベリア半島のスペイン・ポルトガル両国は,この海外への進出を,
イスラム教徒を相手とする「国土回復運動(レコンキスタ)」(711〜1492年)の延長戦上に行ったといってよい。
これ以後,それまで独自の歩みをつづけてきたヨーロッパ,アジア,アフリカ,アメリカという四つの世界は,
ヨーロッパの主導のもとに密接に結びつけられ,グローバルな規模での交流が開始されることになった。
放送大学教材 「アメリカの歴史」 第1章 新旧両世界の出会い (清水忠重著) より抜粋